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2009年5月29日 (金)

サイエンス、日本、そしてハーバード:高まる「こころ」への関心

 アメリカ、ハーバード大学に設置されているライシャワー日本研究所は、ライシャワー元米国大使が創立した研究所で、日本の政治、経済、社会、文化についての幅広い研究活動を行うだけではなく、日本や米国内の研究機関と積極的な交流事業を展開していることでも著名な研究所である。          

 

 この研究所から2008年秋に発行された『ライシャワー通信』Vol.13によると、ハーバードの学部生は20年にわたって日本へインターンシップに行っており、2007年秋から2008年夏にかけてはこれまでの最多である84名が日本を訪れた。この増加の驚くべき点は、これらの学生の約3分の1がサイエンス専攻の学生であるということだ。サイエンス専攻の学生達にとって、ライシャワー日本研究所が支援する2つのプログラムに参加することは世界レベルの日本の研究室で経験を得る機会が与えられることを意味するので、急激に増えているのである。

 彼らを対象にした、ハーバードで最も大きな日本でのプログラムは、東京近郊の理研脳科学総合研究センター(BSI)におけるハーバード・サマースクール(HSS)プログラムである。このプログラムの脳科学集中講座では、日本や外国からの優秀な研究者・技術者と共に理研脳科学総合研究センターの4つのコア研究領域(心と知性への挑戦コア、回路機能メカニズムコア、疾患メカニズムコア、先端基盤技術開発コア)における最先端の脳に関する研究に従事するという。

 理化学研究所の脳科学総合研究センターといえば、私どもGPSSプログラムと関係の深い、田中啓治先生、入來篤史先生がご活躍なさっている。また、現在GPSSプログラムでは「脳科学とこころ」の関係を探求しており、日本研究で有名であるハーバード大学から日本へ来る学生のほとんどは、以前は人文・社会科学専攻であったが、現在はサイエンス、特に脳科学関係の研究を目的に日本を目指しているというのは大変興味深い変化であろう。

(南山宗教文化研究所研究員・粟津賢太、「科学・こころ・宗教」プロジェクト担当・細江奈々)

 

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