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2008年4月18日 (金)

5月9日の懇話会のお知らせ

 下記のとおり、GPSS「科学・こころ・宗教」プロジェクトの懇話会を開催いたしますので、お知らせいたします。
 今回は、京都大学こころの未来研究センターの吉川佐紀子先生と船橋新太郎先生をお招きいたします。
 みなさまにはご出席くださいますよう、ご案内申し上げます。

                            記
日時: 2008年5月9日(金) 午後5時~7時
場所: 南山宗教文化研究所 2階会議室
講師・講師:
    船橋新太郎(京都大学こころの未来研究センター教授)
        「前頭連合野からみた人のこころ」

    吉川左紀子氏(京都大学こころの未来研究センター・センター長)
    「表情とこころ:心理学のアプローチ」
               

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2008年4月 3日 (木)

【書評】大岡信著『日本の詩歌――その骨組みと素肌』(岩波書店、2005年)

大岡信著『日本の詩歌――その骨組みと素肌』(岩波書店、2005年)

 桜満開のうちに新年度が始まりました。浅学菲才ながらも今年度も本プロジェクトと協働させていただければ幸いです。皆様よろしくお願いいたします。

□「折々のうた」という小さなコラム
Gpss080403a_2   新たな年度を迎え、なにかと騒がしい世情にもかかわらず、どことなく晴れやかに心躍る気分である。顧みればこうしたとき、日本人はどのようにその気分を表現してきたのだろうか。言語表現においては主に、その喜びを詠う、つまり詩歌の形態を採用してきたものと思われる。実際、万葉の昔から現代にいたるまで、さまざまな詩歌が日本文化の中核を担ってきた。朝日新聞紙上でたしか三十年近くにわたり「折々のうた」という小さなコラムが掲載され続けたが、本書の著者である大岡氏はその担当者として、また自身詩人として、現代日本における詩的表現活動の最前線に立ち続ける文学者である。なお本書は、コレージュ・ド・フランスでの日本古典詩歌講義を基にしたもので、入門書的性格と高度に学術的な内容の二面性を具えた好著であり、日頃詩歌の世界には縁遠い現代日本人のわれわれにもすぐれた示唆を与えてくれるものである。

□応答する自然
 まず本書がわれわれの「科学・こころ・宗教」というテーマのうち、ことに「こころ」に深く関連することは、その扱う題材からして言うまでもないことである。ところが、日本詩歌史上ことさらその中核を占めてきた和歌の核心を「人間の心」に著者が見て取ることから、自然界とのかかわりがはっきりと描写される。「日本の和歌は、独創的な着想や天才的なひらめきに絶対的な優位性を認めるものではなく――もちろんそれらも大いに尊重されますが――さらに重視されたのは、一人の人の歌が他の人によって、さらには自然界の生物、また無生物によってさえ応答され、両者の間に唱和する関係が生まれることでした」と著者は指摘するのである。自然は応答する。しかし人間に対抗する主体的な存在ではなく、前回の記事で筆者が考察したような「背景」的なつつしみを備えているといえるだろう。自然は人間とともに前面に出たり背景に後退したりしつつ、調和を醸し出す機能を果たすともいえよう。

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